村に近づいて見ると
そこは、意外なことに笑いに溢れていた。
村の出入り口には大きな木が2本。
それが門を表せているようだ。
その門には二つとも、こう書いてあった。


"エミの村"




トーフは村に入ると早速、村の中央にある商店街へと向かった。
そこは人々が溢れかえっていて。
皆笑顔だった。

今まで自分が見てきた村とその人々とは大きな違いがあった。

村人全員が笑顔だなんて。


周りを気にしながらトーフは食べ物を求めて歩き回る。


やはりどこをみても、笑顔、笑顔、笑顔


本当に、これには驚いた。
今世界は笑いがないというのにも関わらず、この村だけがまるで違う世界のよう。

何故笑いがあるんだ?


この村にだけ笑いを吸い取るという厄介な"ハナ"が咲いていないのか?
もしそうだったとしたら、何故?
どうしてこの村にだけ"ハナ"が咲かない?





答えはきっとこれだろう。




自分が捜し求めていた
"ハナ"を消す力を持っている



""ラフメーカー""がいるから



そうとしか考えられない。



そしたら、早速そのラフメーカーに会いに行かなくてはならない。


だけど今は腹の方が先。



そしてトーフは満腹を求め
少々古びた酒場の暖簾を越え、中へ入っていった。







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